日本の医療は何処へ向かうのか。
2008年12月18日
BanP at 17:29 | Comments(0)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081218-00000056-jij-soci
言葉は悪いが、
能無しの露呈だ。
お上の人達は全く先を見る目がない。
新臨床研修制度。
僕らの頃は医師国家試験をパスすると暫くして保険医登録がされ、直ぐに臨床医として働くことが許された。もちろんヒヨッコだから指導医の下で働くのだが、研修医の二年というのは単なる期間でしかなかった。僕は放射線科医。卒後すぐに入局し一年目は大学病院で働いた。放射線科といっても、病気の患者の検査や治療など一般的な診療は行った。二年経つといちおう研修過程終了となるのだが、便宜上の期間としかとらえられなかった。
それに対して新臨研の場合は、研修医としての二年間をホントウの研修期間とする制度。すなわち二年間いろんな病院で内科やら外科やら救急やらの臨床を働きながら学ぶ。
この制度がなかった僕らは、入局したその瞬間から永遠に放射線科医。かじる程しか縁のなかった外科や救急の領域をしっかり学べるという点で、新臨研の彼らを非常にうらやましくも思えた。
少なくとも彼らは僕らよりもgendralな、医者らしい医者であると思う。
政府もその点に関しては狙い通りじゃなかったのだろうか。
ところが、
ここ数年で小児科、産婦人科を主とした医療事故云々の問題がメディアで頻繁に取り沙汰されるようになった。
近年、僕が見る限り、患者のために病む人のために!という強い意思を持って医師の道を選んだ若者は減った。
いまだに学歴でしか選ばれない日本の医学部という場所は、成績優秀な子供たちの終着駅でしかない。
このように、今日の社会情勢と教育によって生み出された弊害が、バランスの欠落した「医師不足」にほかならないだろう。
それなのに何故、一年短縮するのか?
仮に研修期間を一年にしたところで見込める医師はその一年分でしかない。
この短絡的な発想は、その昔のなんとか券や今回の定額減税を彷彿させる。
ゆとり教育といい、我が国のトップの人たちはどこまで、、
なのだろう。
いずれにせよ、これによって前途ある医師達の貴重な一年間が奪われることになる。
我々の科にも研修医がローテートしてくるが、どの診療科にしろある程度のものになるには最低3ヶ月は必要。現状でもぎりぎりのところと思うのだが、一年減ることで更に研修できる診療科と研修期間が減る。その損失は計り知れない。
中途半端
では一体どうすれば小児・産婦人科領域の医師や過疎地域の医師を増やすことができるのか。
仮に自分だったらどういう条件であればと考えた際、やはり要求したいのはお金と保障と教育。
現場の声、若手研修医の声を聞いてほしいと思う。
あの一年間の研修制度は一体何だったのか?
数年後にそんな声が聞かれないことを切に願うばかりである。
言葉は悪いが、
能無しの露呈だ。
お上の人達は全く先を見る目がない。
新臨床研修制度。
僕らの頃は医師国家試験をパスすると暫くして保険医登録がされ、直ぐに臨床医として働くことが許された。もちろんヒヨッコだから指導医の下で働くのだが、研修医の二年というのは単なる期間でしかなかった。僕は放射線科医。卒後すぐに入局し一年目は大学病院で働いた。放射線科といっても、病気の患者の検査や治療など一般的な診療は行った。二年経つといちおう研修過程終了となるのだが、便宜上の期間としかとらえられなかった。
それに対して新臨研の場合は、研修医としての二年間をホントウの研修期間とする制度。すなわち二年間いろんな病院で内科やら外科やら救急やらの臨床を働きながら学ぶ。
この制度がなかった僕らは、入局したその瞬間から永遠に放射線科医。かじる程しか縁のなかった外科や救急の領域をしっかり学べるという点で、新臨研の彼らを非常にうらやましくも思えた。
少なくとも彼らは僕らよりもgendralな、医者らしい医者であると思う。
政府もその点に関しては狙い通りじゃなかったのだろうか。
ところが、
ここ数年で小児科、産婦人科を主とした医療事故云々の問題がメディアで頻繁に取り沙汰されるようになった。
近年、僕が見る限り、患者のために病む人のために!という強い意思を持って医師の道を選んだ若者は減った。
いまだに学歴でしか選ばれない日本の医学部という場所は、成績優秀な子供たちの終着駅でしかない。
このように、今日の社会情勢と教育によって生み出された弊害が、バランスの欠落した「医師不足」にほかならないだろう。
それなのに何故、一年短縮するのか?
仮に研修期間を一年にしたところで見込める医師はその一年分でしかない。
この短絡的な発想は、その昔のなんとか券や今回の定額減税を彷彿させる。
ゆとり教育といい、我が国のトップの人たちはどこまで、、
なのだろう。
いずれにせよ、これによって前途ある医師達の貴重な一年間が奪われることになる。
我々の科にも研修医がローテートしてくるが、どの診療科にしろある程度のものになるには最低3ヶ月は必要。現状でもぎりぎりのところと思うのだが、一年減ることで更に研修できる診療科と研修期間が減る。その損失は計り知れない。
中途半端
では一体どうすれば小児・産婦人科領域の医師や過疎地域の医師を増やすことができるのか。
仮に自分だったらどういう条件であればと考えた際、やはり要求したいのはお金と保障と教育。
現場の声、若手研修医の声を聞いてほしいと思う。
あの一年間の研修制度は一体何だったのか?
数年後にそんな声が聞かれないことを切に願うばかりである。